原木しいたけ・菌床しいたけ

原木しいたけ
菌床しいたけ

「原木しいたけ」栽培者からのマニアックな視点


乾きに強い原木しいたけ

・「原木しいたけ」は皮の下で菌糸が伸びている為、培地がむき出しになっている菌床しいたけよりも乾きにつよい。
・乾きに強いから傘の部分に亀裂のある【どんこ】と呼ばれるしいたけができやすい。
よく寒くてじっくり育ったしいたけに亀裂ができるとききますが、僕は乾燥具合が大きく関係していると思っています


これは日中の湿度が50%を下回っています。一日だけではなく平均して日中の湿度を50%前後に下がるようにしてみました。
もしも温度によって【どんこ】ができるのであれば、この温度で【どんこ】ができるとは考えにくいので、
乾燥して【しいたけ】の表面がパリっと割れたと考えています。

・ここで先程述べた『「原木しいたけ」は皮の下で菌糸が伸びている為、培地がむき出しになっている菌床しいたけよりも乾きにつよい。』ということも関係してきます。

【しいたけ菌】は乾きすぎると死んでしまいますが、【原木しいたけ】は「しいたけ菌」のある木の内部が表皮によって守られています。そして私達が想像する以上にこの表皮によって内側の水分量が保たれています。
その為50%を下回る環境においても「菌」が死ぬことがなく生きていられるのです。

また、しいたけとは「水分の割合」がとても多いやさいですが、水分をどう補給しているのか?
【原木しいたけ】は成長段階で木の内部から水分を補給しているといわれますが、
僕が考えるに、【空気中の湿度】が一番重要ではないかと考えています。

冬にしいたけを栽培する際、暖房を使って温度を上げます。
ただでさえ冬は乾燥しているので暖房を使うとさらに湿度はさがります。
でも木の内部に水分があればしいたけは成長していくのかといわれるとそうでもありません、
乾湿を繰り返すことで良質のしいたけが収穫できています。
この乾湿というのは
・日中加湿をして湿度を上げて(暖房を使う為湿度を保つイメージ)「しいたけ」の回りの湿度をキープ
・夜間は気温が下がって湿度を保てる
というイメージで湿度を調整します。

安定出荷が可能だけど思ってる以上に管理コストもかかる菌床栽培

皆さんの菌床栽培のイメージは
年中生産できてる
お手軽
施設を使って管理をコントロールできる
という感じではないでしょうか?僕もそう思っていましたが、勉強の為見学に行っていると
その大変さがすごくわかりました。

まず【原木しいたけ】とは逆に【菌床しいたけ】は培地である菌床がむき出しの場合が多く、
過度な乾燥によって菌床が痛んでしまうことがあるので、「原木しいたけ」より【乾燥】に気を使うみたいでした。
「湿度」にたいして気を使うとなると、同時に「温度」にも気を使わなければいけなくなるみたいです。
(湿度だけ高くて温度が低いということはジメジメしっぱなしでカビの原因にもなります⚠原木しいたけも同様)

・では一度にコントロールする為にはどうするか?
管理が大変な為コンピューター管理させている方も多く、手間はおさえられるが管理コストがバカにならないみたいですね。
年中生産する分その為のコストを払わなければいけないということです。

全然お手軽じゃないですよね!
むしろ尊敬します!

なぜか原木栽培では通用しないこともありますが色々試していきながら栽培技術を磨いています。

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